終点の浪漫
『鉄塔 武蔵野線』という映画がある。主人公が送電線鉄塔の源流(発電所側)に向かって冒険する物語である。この映画を見た時、自分も小学生だったので妙に印象に残っている。洋画のハラハラドキドキとは異なる、何とも言い難いリアル感のある作品だったと記憶している。大人になっても、無茶をしない範囲で興味を持った事柄に取り組み続けたいものだ。
さて、そんな話をしたところで本日の話題は「終点」。終点というと、モノレール・新交通システムの軌道末端部のぶつ切り感に惹かれる。延伸の可能性を残した終点駅に、都市の浪漫が隠れているだ。今日は最近出会った5つの終点駅末端部について紹介します。
埼玉県との県境に近いため、延伸しないと思っていたが、実際には延伸計画がある。ここから直角に曲がり、新青梅街道沿いにJR八高線の箱根ケ崎駅まで延伸する予定である。確かに繋がったら利便性は向上しそうだ。
延伸の夢はあるようで、熊谷駅もしくは北本駅方面へ繋げたい模様。しかし、ニューシャトル開業の成り立ちを考えると厳しいと思われる。新車両への置き換えを先に実現したいところ。
足立区を南北に結ぶ新交通システム。2008年に開業したばかりで、まずは沿線住民への対応が先となるが、将来的には県境を超え草加駅方面に延伸されるかもしれない。都営大江戸線が県境を超え、本当に東所沢駅方面までの延伸が実現した際にはこちらも少し期待したい。
ゆりかもめというと、90年代後半のお台場発展と共に親しまれてきたイメージがあるが、有明ー豊洲間の開業は2006年。まだ10年も経っていない。末端部は大きくカーブしており、勝どき方面への延伸構想があるが、反対運動もあるようでどうなるか。2020年の東京オリンピックまでに変化があるのだろうか。
2006年に神戸空港まで延伸された。そんな軌道末端部。ポートライナー、新神戸駅への延伸要請もあるようだが、果たして実現できるのか。
まだまだ変化し続ける日本の交通網。たまには終点駅から続く未来を思い描いてもいいのではないでしょうか。